Shiba's House

「文鎮」を捨てない母にリスペクトを覚えた話。

物を「ずっと持っていたい」と思うに至るまでの心の動き?的な何か

近年、母世代とその下の世代での「物を大切にするとは?観」の齟齬が減った。
その理由は、私達も時たま「以前購入して手放したものを、何かの拍子に買い戻す」機会があるからだ。
興味関心が復活したとか、部屋の模様替えをしたら「以前購入して今は売却してしまってるアイテムが一番しっくりくる、と感じた」とか、理由はいろいろ。
共通することは、「二度目は逃さない」。
他には・・・今ハマっているキャラクターの期間限定グッズだと、見かけた時が一期一会なんで、即買いして、それがボロボロになってもなんかしらの形で手元に残しておく、てことを経験するようになった。
例えば、着古したTシャツの柄の部分だけ額に入れて飾るとか。
ボロボロになったぬいぐるみの、買って間もない頃の写真だけはいつでも見られるようにしとくとか。

娘達が幼稚園~小学生前半でハマった「ぴよちゃん」

私達は、何か物を買う時点では、それが運命的な出会いかどうか(その物を「ずっと持っていたい」と思うかどうか)はわからない。
購入した後で、ずっと持っていたいものとそうでないものとができてゆく。
だけど、戦時下で育った母にとっては、違うんだろうなぁ。
物心ついた頃に、「文字通りの意味で」物がなくて、物を欲すること自体が不可能だったり、時節柄禁忌だったから、その辺から購買文化が違う気がする。

心から欲しいと思わない限り、買わない。
その分、買ったのならば、とことん添い遂げる

・・・そんな気概を母から感じる出来事が、最近あった。

スマホの「文鎮化」を初体験!それも母ので・・・(滝汗)

昨年末、母がスマホを機種変したのだけど、彼女は機種変前の旧端末を、後生大事に?持っている。
機種変前の旧端末は、ロックナンバーを必要としないタイプのAndroid 10ラクラクスマホ(KYOCERA BASIO 4)なのだが、それが最近のアプデでロックナンバー入力が必須になった。
しかし、いつも使わなくなったスマホは、それこそ紙に書いておかないと、ロックナンバーを忘れがち。
しかも、Androidなのにリカバリモードにできない仕様!
私は罪悪感でいっぱいになって、町中の修理店で「ロック解除できなくなってしまったラクラクスマホを修理するのって、どのくらいの費用かかりますか?」と聞いてみた。

店員さん
店員さん

あ・・・コレ、リカバリモードに入れない仕様な奴だ。携帯ショップ経由で修理依頼しなきゃならないやつ。しかも契約者本人が依頼しないとならなくて、家族が代わりに・・・はできない。最安11000いくらか、最悪基板ごと交換で5万くらい

母の旧スマホのロックナンバーを忘れてしまった旨を母に懺悔すると、彼女は「現状のまま、持っておくわ。もしも入り用になったら、修理に出す」と涼しく言った。
彼女の中では、スマホの機種変更≠旧端末を手放す なのだ。
「文鎮」に付喪神でもいるのか?と思うほどに、その時の母は尊かった。
・・・と同時に

しば
しば

自分、単なる金の亡者だ!

・・・と再認識した。
自分が思ってた以上に、金の亡者。
近頃たまに無性に(自作PC以外の)DIYがしたくなるのも、「もっとモノに心を込めなさい」という天の声に導かれているのかもしれないなぁ。

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