自作スピーカー、広義と狭義ではやることの違いは雲泥の差
今回、ドックスピーカーを作るに当たって殊更強く意識したのが、スピーカーを自作することの「広義」と「狭義」。
過去に作った2組は、完成済みのエンクロージャにスピーカーユニットを取り付けるが中心の「広義」のほう。※スピーカーユニットはすでに完成済みパーツだから
そして今回は、エンクロージャから自作したので「狭義」のほう。
エンクロージャの設計や木材を裁断するところからが製作始まりだし、スピーカーユニットを収めるパーツ・エンクロージャを作るためにもいろいろとパーツや工具が要るし、体感的には、全組み立て工程の9割をエンクロージャが占める。
中間型が、「エンクロージャ組み立てキット」や「組み立て済みエンクロージャ単体(内部配線無し)」。
組み立てキットは、裁断済み資材のみだったり、他のパーツも同梱だったり、スピーカーユニット用穴も、穴開け済みか開いていないかは物による。
段ボール製のものもある。
半田づけ練習教材を兼ねた、エンクロージャ(アクリルやプラ製のケース)付きのBluetoothアクティブスピーカーキットもある。
ちなみに、「広義」自作スピーカーの最たる例は、「かんすぴ」だ。
https://www.fostex.jp/kanspi/#top

「かんすぴ」ラインナップのエンクロージャに取り付けるスピーカーユニットは、寸法が合いさえすればFostex以外をつけてもOK。ちなみに私の1組目と2組目は、Fostex P-800E + NFJの4オームの3インチユニット。
ヤマハのPC向けアクティブスピーカー(親父おさがり)が壊れたのを機に、「かんすぴ」の箱 (Fostex P-800E) +「秋月電子さんの300円ユニット(2018年下半期時点)」でパッシブスピーカー作ったよ。パワーアンプは何度か変えたけど、スピーカーは今も現役!

2年前に「衝動買い?」した木材寸法がベース!「良い子は真似しないで」のアジャイルなエンクロージャ設計
自作スピーカーエンクロージャは、①構想を立てる、②製図を引く、③木材を裁断する/資材加工をする(3Dプリンタで成形を含む)、④組み立てる・・・の流れで製作する。
エンクロージャ組み立てキットを買うと、①~③の部分は粗方完了してるので、純粋に組み立てから始められる。
だが、今回私が作ったスピーカーは、初期構想からはかなりずれたものだ。
3年前に、今あるパッシブスピーカーセット(Fostex P-800E + NFJの3インチユニット)とパワーアンプを「ミニコンポ風に収納できる棚?」を作ろうと思い立って購入した木材がベースだ。
奥行き15cm、幅30cm・・・とか、思い立ったタイミングで木の材質もバラバラ、購入店もバラバラ、しかも購入開始から2年間組み立てずに放置という無様さにつき、製図を引くどころではない。
この時点で、工程②と③が逆さになってる・・・(溜息)

オーディオ機器で、ケーブルをつなぐ手間を極限まで減らそうとすれば、ドックスピーカーやサウンドバーみたいな「ステレオでも左右が分離してないエンクロージャ」が理想形。
次善案が「パワーアンプとスピーカーとの距離(=スピーカーケーブルの長さ)」をできるだけ短くした、ぎちっと寄せ集め型ミニコンポ。
要は、3組目のスピーカーは、販売終了してしまったSony RDP-NWG400B が壊れた時に即娘2に進呈できるようにと作ったのだ。
【狭義の】スピーカー自作は、「DIYできる範囲」が手持ち工具に依存するという悲しい現実
最初に埋め込んだ動画をはじめ、【狭義の】スピーカー自作のWeb記事や動画は、製作者がそれなりの工具装備を使っている。
装備だけでなく、工房(作業所)も持っていたりする。
デカイ板を買ってきて、製図引いて、電ノコで板を裁断してたりとか、電動自在錐でユニット用の穴を開けてたり・・・
だが、作業専用スペース(ACコンセント付き)を構えられないのであれば、持つこと自体を諦めなきゃいけない工具が出てくるし、装備を持ってる人用オーソドックスな作り方比で「材料の加工手数そのものを減らす工夫」をした製作工程は必至。

画像は、ドックスピーカーを完成させられるかのシミュレーションの様子。
パッシブスピーカー「のみ」を作るなら、ぶっちゃけ完成済みの小物シェルフを転用して、スピーカーユニット用の穴を開ければよい。
幸い、別のもののDIY目的で電動ドリルとホールソー(木工用)は揃っていたので、3インチユニット用の穴も、かなりしんどかったけど、開けられる。
MDF板は、木目がない分切りにくいと想像してたけど、実際は天然木より短時間で切れる。
ぶっちゃけこのままでも、スピーカーユニットの試し聞き用エンクロージャとしてなら、成立する。※但し他の誰かにあげられる代物ではない
衝動買い的に買い集めた、厚さも材質もバラバラなカット済み木材を前にしたら、正直設計図もくそもない。
今年1月に購入した、NFJの3インチユニットを2つ収められることは確定した
上記だけを頼りに、仮止めを繰り返しながら手探りでドックスピーカーを作る—という魔境アジャイルクエストが始まった。
実際の製作記録は、6-2以降に続く!
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